ハンセン「ウィー」叫びの真相!豪腕ラリアットと不沈艦伝説の秘密
スタン ハンセン ウィーの雄叫びとともに、カウベルの金属音が館内に鳴り響いた瞬間、観客の背筋には今も電流のような戦慄が走る。テンガロンハットを目深にかぶり、ウエスタンブーツでリングへと突き進む巨躯。人差し指と小指を突き立てるテキサス・ロングホーン(Texas Longhornのポーズを掲げ、ロープを激しく叩きつける姿は、昭和から平成のプロレス界における「最強外国人」の象徴そのものだった。
日本中のファンが拳を突き上げて真似をしたスタン ハンセン ウィーというあの独特の咆哮には、実は長年語り継がれてきた誤解と、リング上の熱狂が生み出した奇跡的なドラマが潜んでいる。スタン・ハンセン(Stan Hansenが日本のリングで見せつけた圧倒的な突進力とバイオレンスは、単なる力任せのファイトではない。計算と本能が火花を散らす、極上のプロレスリングだった。
「ウィー!」の衝撃的な真実:実は叫んでいたのは「Youth」だった?

日本のプロレスファンなら誰もが信じて疑わなかった「ウィー!」のフレーズ。しかし、不沈艦本人の口から明かされた事実は、あまりにも意外なものだった。彼が叫んでいた本来の言葉は「ウィー」ではなく、「Youth(ユース)」、あるいは母校ウエスト・テキサス州立大学時代のアメフト部で交わされていた鬨(とき)の声だったという。
「若さ」やテキサスの男たちのエネルギーを爆発させる掛け声が、熱狂する日本のファンの耳には「ウィー!」と聴こえた。ファンが一斉に「ウィー!」と叫びながらテキサス・ロングホーン(Texas Longhornを突き出す姿を見たハンセンは、それを否定することなく受け入れた。ファンの熱狂がレスラーの咆哮を再定義し、唯一無二の合言葉へと昇華させた瞬間だ。
一撃必殺ウエスタン・ラリアットの誕生前夜と左腕の秘密

相手の首をへし折らんばかりの勢いで炸裂するウエスタン・ラリアット(Western Lariat。この必殺技が生まれた背景には、ハンセンの極端なド近眼という身体的特徴と、フットボール時代に培ったブロッキング技術の融合があった。
コンタクトレンズも入れずにぼやけた視界の中、相手の輪郭だけを頼りに渾身の力で左腕を振り抜く。サポーターを巻き直す仕草が繰り出しの合図だった。アントニオ猪木の腕を骨折させた一撃や、数々の名勝負でフィニッシュを飾ったこの技は、単なる腕の振りではない。体重130キロを超える巨体がトップスピードでぶつかる物理的な破壊力そのものだった。
新日本から全日本へ:マット界を震撼させた電撃移籍の深層
新日本プロレス(New Japan Pro-Wrestlingでトップ外国人としての地位を不動のものにしていたハンセンが、1981年末にジャイアント馬場率いる全日本プロレス(All Japan Pro Wrestlingへと電撃移籍を果たした事件は、当時のプロレス界を根底から揺るがした。
蔵前国技館のリングに突如姿を現したハンセンの姿は、日本テレビ系の『全日本プロレス中継(日本テレビ』を通じて全国のお茶の間に衝撃を与えた。アントニオ猪木との激闘で磨かれた荒々しさに、ジャイアント馬場の王道プロレスが持つスケール感が加わり、ハンセンのプロレスラーとしての完成度は頂点へと達した。
盟友ブロディとの絆と「超獣コンビ」がプロレス興行に変革をもたらした時代
ブルーザー・ブロディ(Bruiser Brodyとのタッグチーム「超獣コンビ」は、プロレス興行(Professional Wrestling Industryの歴史において今なお燦然と輝く伝説だ。チェーンを振り回すブロディと、牛追い鞭を鳴らすハンセン。二人が並び立つだけで、会場の空気は張り詰めた。
二人は単なるビジネスパートナーを超えた深い信頼関係で結ばれていた。リング上での激しい暴れっぷりの裏で、外国人レスラーとしての権利を守り、試合のクオリティを極限まで高めるための緻密なプロ意識を共有していた。二人が生み出した緊張感は、現在のアメリカンプロレスにも多大な影響を与えている。
配信時代に再評価される不沈艦:NJPW WORLDやABEMAで燃え盛る熱狂
クラシックマッチのデジタルアーカイブ化が進む現在、スタン・ハンセンのファイトは若い世代の間で凄まじい再評価を受けている。新日本プロレスの公式動画配信サービス「NJPW WORLD」や、多彩な格闘技・プロレスを配信する「ABEMA」などを通じて、当時のノーカット映像に触れるファンが急増している。
CGや派手なギミックに頼らない、剥き出しの肉体と感情がぶつかり合うハンセンの試合は、現代の視聴者にとっても新鮮かつ強烈だ。ロープに振られた相手が宙に舞い、マットに沈む刹那の説得力。画面越しであっても、あの時代特有の生々しい熱量がストレートに伝わってくる。
WWE殿堂入りが証明した世界基準のスポーツエンターテインメント
2016年、スタン・ハンセンはWWE(World Wrestling Entertainmentの最高名誉であるWWE Hall of Fame(WWE殿堂入りを果たした。長年にわたり日本を主戦場としながらも、世界最高峰のスポーツエンターテインメント(Sports Entertainment企業からその功績を称えられたことは、彼のプロレスが国境を超えた世界標準であったことの動かぬ証拠だ。
テンガロンハットを掲げ、豪快に笑いながらファンに手を振る姿は、今なお多くのプロレスファンの心に生き続けている。「ウィー!」という叫びは、プロレスというジャンルが持っていた最も熱く、最も純粋なエネルギーの象徴として、これからもリングの歴史に鳴り響き続ける。 (出典: スタン ハンセン ウィー(Yahoo!ニュース))